『買取』は『リユース』
2016年12月23日 / ryota
アトランティスはブランド買取専門店です。
買取の主な対象となるのは金プラチナなどの貴金属から、高級時計・高級ブランド品など多岐にわたりますが、平たく言えば「その物自体にある一定の金銭的価値のつくもの全般」ということになります。
歴史を紐解けば、さかのぼる事およそ800年、鎌倉時代に「質屋」という業種が誕生しました。担保として預けた「質草」は、滞納時に「質流れ」となり世に流通するという一連の流れは、こんなにも古くから確立されていた訳ですね。
近年では「リサイクルショップ」という名前が一般的ですが、いわゆる中古品のマーケットはますます拡大し、ほぼ全てのジャンルに存在すると言っても過言ではありません。
需要のあるところにマーケットが生まれる、経済の基本です。
一方、2005年に京都議定書のからみで訪日したワンガリ・マータイ女史(環境保護活動家、2004年ノーベル平和賞受賞)は、「まだ使えるものを捨てるのは勿体無い」という日本ではごく普通の考え方に感銘を受け、「MOTTAINAI」運動として全世界に注目されることになりました。
他言語では「リユース」や「リサイクル」といった概念に加え、その物に対して「リスペクト」の意を表する言葉が存在しません。こうした「日本特有の概念に基づく翻訳不能な言葉」がそのまま海外で使われているケースを挙げれば枚挙に暇がありません。
私たちが中古品を買う理由は、単に「安いから」だけではなく、「物を大切にするという心を忘れていないから」と考えることもできるのではないでしょうか。
中古市場が活況を呈している理由は他にもあります。
それは経済のグローバル化に伴い、商品やサービスのコモディティ化(価値の同質化)が進み、価格競争がより一層激化したことによるものです。結果、企業はより人件費の安い国で商品を生産するようになりましたが、価格による差別化には自ずと限界があります。消費者の選択肢として中古市場がより注目されるようになったことは、ある意味必然と言えます。
そして、大手企業がこの市場に参入するケースが増えているのは、こうした消費傾向の変化に合わせた動きと見ることができます。
ところで、私たち日本人は「欧米=良質で高価」で「日本を除くアジア圏=低質で低価格」という漠然としたイメージを持っています。しかし、こと電化製品に関して言えば、こうしたイメージは全く当てはまらないことが分かります。Samsung・huawei・Lenovo・ASUSなど、性能面においてはmade in japanと何ら変わりません。むしろ日本製はただ高いだけに見えなくもないような…。
今後一層アジア圏の経済が発展していく中で、こうした先入観あるいは偏見?も次第にアップデートされ、経済がアジア中心に動くような時代も、そう遠くないのかも知れません。
それでは、また。