フランク・ミュラー ロングアイランド 時計買取

古典を重んじるノヴェチエントスタイルに、アールデコの解釈を加えた縦長の角形時計シリーズであるロングアイランドは、1920年代から1930年代にかけ一世を風靡しました。文字盤に描かれた美しく整ったシルエットのピザン数字や、クラシックさが引用されたスペード型の時分針。中心部分に規律のある時間の概念を表したオーバル状の目盛り。華やかで精悍な20世紀初頭の芸術的スタイルは、フランクミュラーがロングアイランドを創作する際に大切にしているインスピレーションの源泉となっています。

2000年の登場から現在に至るまでの間に、トノウカーベックスに匹敵するほどの人気コレクション「ロングアイランド」。ケースは手首に沿って曲面フォルムのカーベックス形状になっており、抜群のフィット感を実現しています。フォーマルなシーンにもぴったりと嵌ってくれる逸品です。高精度なだけでなく優雅な曲線や繊細なイングレーヴィング。独創的なデザインの文字盤はアーティストなど世界中の人々から注目を集めています。

創設者フランク・ミュラーは1958年に、スイスのラ・ショード・フォンに生まれました。彼はスイス人の父親とイタリア人の母親の間に生まれ、時計産業の中心地で生まれ育ったこともあり、幼いころから機械式時計に魅せられてきました。そして１０代のころには時計を作ることにその才能を発揮していました。1975年にはジュネーブ時計学校に入学し、3年で履修を終える単位をわずか1年の間に取得してしまいます。後に最高賞を含め数々の賞を手にし、主席で学校を卒業しました。

その後はオーダーメイドを行い、技術力が評判を呼んでいたこともあり、フランクミュラーの元には著名なコレクターや博物館などから希少な時計の修理依頼が殺到しました。

1983年には複雑機構を腕時計に搭載するというアイデアを思いつき、トゥールビヨンなどの複雑機構を持つ腕時計を30本以上に渡り発表しました。それ以降も新案特許や世界初となる複雑機構を毎年のように発表する彼を、人は天才技師と呼びました。そして現在のブランドの前身となるテクノウォッチ社が誕生したのは、1992年のことでした。

一躍フランクミュラーを代表とするコレクションとなった「ラングアイランド」が誕生したのは2000年のこと。文字盤の限界まで描かれた、美しく計算されたビザン文字に、童話的な趣を感じさせるようなスペード型の時分計。そしてビザン文字に対して対比を描くようなオーバル状のメモリ。フランクミュラーのデザインといえば、これを思い起こす人も多いことでしょう。

また1920年の当時は壊れやすいファッションウォッチでしかなかった腕時計を、フランクミュラーの最新技術により、日常で使用する上では支障の及ばないほどの防水性、防塵性を実現しています。

誰も見たことがないような、卓越したデザインセンスに加え、天才と呼ばれた彼の時計製作技術。新作が登場するたびにセンセーションを巻き起こしました。腕時計という実用的なアイテムとしての役目だけでなく、遊び心を刺激し、ファッションを華麗に彩るアクセントとして、工芸品としても、時計愛好家たちの要求にこたえ続けています。

ロングアイランドは伝統的レクタンギュラースタイルとモダンテイストを併せ持つモデルです。アメリカの避暑地を思うモデル名にふさわしい、カジュアルさとリラックス感を楽しめる腕時計です。
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