フランク・ミュラー トノーカーベックス 時計買取

時計界の魔術師、黄金の手を授かった男、などと呼ばれるほどの天才時計師であるフランク・ミュラー。彼は時計産業の盛んなスイスはラ・ショード・フォンに生まれました。幼い頃から時計に魅せられてきた彼は、ジュネーヴ時計学校で知識と技術を習得しました。

卒業後はアンティーク時計の修復師としキャリアを積み、顧客の要望に合わせオリジナル時計を製作してきました。各部品に卓越したクラフトマンシップを発揮し、更に数々の特許も取得した、時代の最先端を行く時計技術により、彼は瞬く間に世界的な名声を手にしました。伝統と革新を追求しながら、独自のスタイルを展開し続けます。

1992年ブランド「フランクミュラー」誕生とともに世界中を席巻したシリーズ「トノーカーベックス」。新興ブランドでありながらも、世界中の時計マニアを唸らせています。そのユニークな発想から生まれるデザインと、クレイジーアワーなどの機能は多くの絶大な支持を集めます。独自の三次元曲線や立体的フォルムは、フランクミュラーと一心同体といっても過言ではありません。ブランドの顔であり、それだけ大変多くのバリエーションが存在するモデルです。

トノーとは樽形、カーベックスとは湾曲を意味します。ダイナミックなダイヤルデザインが、トノーカーベックスに見事に融合しています。見た目だけでなく着装感も考えられたトノーケースは、フランクミュラーの高度な技術が可能にしています。またスペード指針は古典的意匠に、綿密で繊細なギョーシェ模様。20世紀初頭のトノーケースへ3次元的ボリューム感を与えた姿は、その独創性と優雅さにより世間から大絶賛を浴びました。

ケースをカーブに沿って湾曲させた形状は、腕にジャストフィットするよう計算されており、3本の曲線を完璧なバランスで配置し、曲線軸が集まるポイントを球面上の1点に見出すことに成功しています。それにより、秒針や分針などを横から見れば、こちらも湾曲していることが確認できます。

3次元曲線による独自の立体的ケースは、3時、6時、9時、12時どの位置をとってもラインが湾曲しています。これはトノー型だけでなく、フランクミュラーにおける象徴的デザインといえます。デフォルメされたブレゲ数字などはアヴァンギャルドでいて大胆。表情が美しく鮮やかに表れ、個性を一層際立たせます。飽きることなく長年愛用できること間違いありません。

一般的にカサブランカとトノーカーベックスの違いについて悩まれる方もいますが、カサブランカは素材がSSのみであり、文字盤にギョーシェ彫りはなく、数字に夜光が入っています。それに対しトノーカーベックスは、素材がWGやPGなどもあること、先述したようにギョーシェ彫りがあり、数字に夜光がありません。またその代わりに、文字の輪郭がレリーフ状の縁取りで強調されることにより立体的になっている、などといった違いが挙げられます。

トノーカーベックスのコシク・アロンジェのモデルは、12時、3時、6時、9時にのみ、インデックスいっぱいにローマ数字を配置し、9時の位置にはトクロモチーフを用いるという奇抜なデザインを実現させています。

本来は負のイメージを持たせるこのどくろは、生きとし生けるものの生き方や時の概念を、フランクミュラーが哲学的に表したものであり、時計業界の常識を覆すモデルと話題を呼びました。6時の位置にデイト表示があり、ステンレススチールのケース、ブラックPVD加工、ほどよく大きい8880サイズが採用されていることから、モテ時計と言われています。

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