カハラ買取

イヴ・サンローラン（1936年～2008年）はフランスのファッション界を牽引し、若くして才能を開花させ、ファッションのみならず歴史や社会にも大きな影響を与えたデザイナーです。1936年の8月1日にフランス領のアルジェリアはオランに生まれました。裕福な家庭で育ったサンローランは、17歳の時にパリのデザイン専門学校へ入学し、コンクールでカクテルドレスを発表し、ドレス部門で1位に輝きます。それを機にクリスチャン・ディオールに才能を見出され、アトリエで下絵描きの仕事を任せられます。しかしクリスチャン・ディオールが急逝し、彼の遺志から21歳の若さでサンローランはメインデザイナーの後継となります。1958年には初のコレクションで「トラペーズ・ライン」を発表します。コレクションは大成功に終わり、またヴォーグ誌が「議論の余地のない完全な成功」だと絶賛します。サンローランは後に徴兵され、それを機にアトリエを解雇されます。パリへ舞い戻ったサンローランはパートナーであるピエール・ベルジェと共に自身のブランドであるオートクチュールメゾン「イヴ・サンローラン」を1961年に立ち上げます。1965年「モンドリアン・ルック」を発表し、60年代後半には「サファリ・ルック」「パンタロン・スーツ」「ミリタリー・ルック」など数々の代表作を発表していきます。70年代からはオートクチュールにも磨きがかかり、色彩感覚も評価され、この頃から「モード界の帝王」と呼ばれるようになります。また女性の経済的自立が訴えられた激変の時代でもあり、彼のデザインは時代にもマッチングしていたことから多くの女性の心をつかんでいきます。