ミューズトゥー買取

創業者のムッシュ　イヴ・サンローランは1936年にアルジェリアのオランという港町で生まれました。父親は映画館のチェーンを所有しており、裕福な家庭に育ちます。イヴ・サンローランは17歳の時にパリオートクチュール組合経営の学校に入学します。3か月のコースが終了することにはIWS（国際羊毛事務局）が主催するデザインコンクールに応募し、デザインしたカクテルドレスが、ドレス部門の最優秀賞を受賞。それをきっかけに1954年にクリスチャンディオールに迎え入れられます。しかしわずか3年後にクリスチャンディオールが死去し、彼の遺志により若干21歳で後継デザイナーに就任します。1958年にはパリのコレクションで「トラペーズライン」を発表し、ニーマン・カーマス賞を受賞。その後はホブル・スカート（裾幅が極端に狭まったスカート）や「ビートライン」と称されたストリート感覚のスタイルを発表しますが、エレガントさがないと不評におわります。1960年にアルジェリア戦争に徴兵され、サンローランの後任は兄弟子のマルク・ボアンが就任。それを機に事実上の解雇となります。除隊後の61年、ピエール・ベルジェ、アメリカの実業家であるマック・ロビンソンと組み、オートクチュールメゾン、「イヴ・サンローラン」を設立。彼の表現するニューモードは好評を呼びます。イヴ・サンローランの中でも有名なのは1966年に発表した「スモーキング＝タキシード」。男性用のタキシードをアレンジした女性用のタキシードが生まれます。70年代にはコサック・ルック、フォークロア調のデザインを発表し「モードの帝王」と呼ばれるようになります。85年にはレジヨン・ドヌール勲章を受勲、93年にデ・ドール賞と数々の賞を受賞していきます。サンローランの最も活躍した1960年代というのは、まさに変革の時代でした。アメリカでのベトナム戦争、黒人解放運動、世界的運動の女性解放運動など、人々は大きく変化しました。またファッションの変革も時代に大きな影響を与えます。作品からインスピレーションを受け、自身の女性的観念を信じ創作を続けたサンローランの作品は、ファッション界に大きな変革を及ぼします。サンローランは幼い頃から服をデザインすることに没頭し、彼の右腕であるピエール・ベルジュは「彼にとって創作とは精神的苦痛だった。彼は精神的苦痛をもって生まれ、精神的苦痛をもって死んでいった。」と語っています。それはサンローラン自身の、人とは違う人間だということの認識からもたらされているのでしょう。サンローランと切っても切れない事実が、薬物依存と同性愛でした。同性愛者であることは、彼にとって大きな悩みとなりましたが、大人になり受け入れたこと、それが芸術的創作に非常に重要でありました。彼のたどり着いた結論のキーワードには「バイセクシャル」と「タブーの解放」があったのです。サンローランの作品にはバイセクシャルを感じさせるデザインが多く、また有名です。タブーの解放といえば、積極的に黒人のモデルを起用したこと。黒人の肌色が服を引き立てる色彩バランスに感銘を受けていたのです。ファッション業界にも多くの革新を起こしてきたイヴ・サンローランですが、93年にサノフィ・ボーデ社により買収され、サンローラン本人はオートクチュールのみに専念します。そして2002年1月22日におこなれたパリ・オートクチュール・コレクションで引退。2008年6月1日に多くの人々に惜しまれ、ムッシュ　イヴ・サンローランはこの世を去ります。2012年にはエディ・スリマンがクリエイティブ・ディレクターに就任し、このときファッション部門のブランド名を改名し「サンローラン」とします。しかし現在も多くの人々に愛されるブランドとして確固たる地位を築いているのです。イヴ・サンローランの買取は当社アトランティスへどうぞ。他社圧倒の高額買取を実現いたします。